



べクシンスキが遺した最もエロティックで最もダークなドローイング/デッサン群。
来る「幻想絵画の時代」に繋がるべクシンスキ壮年期の内面世界が赤裸々に描写されたヰタ・セクスアリス。
50年代の抽象主義と決別したべクシンスキが次々と描いた60~70年代のドローイング/デッサンは、ポルノグラフィへの転向としてポーランド美術界の一大スキャンダルとなった。神秘主義と性的倒錯世界に触発されたこの時期は、べクシンスキ芸術のなかで最もエロティックで最もダークな作品世界が生まれたが、それは画家の比類無い想像力を涵養し、やがて偉大なる幻想画家べクシンスキが誕生するための重要な揺籃期でもあった。
エッセイ:
平山夢明、ピョートル・ドモホフスキ、アンナ・カーニャ=サイ。
仕様;A4並製本、122ページ、収録図版約140点以上