



ポーランド幻想画家の巨匠ベクシンスキ作品集成
全三巻シリーズ完結!!
<<新装版>>べクシンスキ作品集成 II ver. 1.2(ボーナス図版追加増補版)
死の直前、審美を極めた2000年代の幻想絵画をはじめ、壮年期の彫刻・レリーフ。続く70年代「幻想の時代」の名作。80〜90年代「生体廃墟」の連作を収録。全三巻『ベクシンスキ作品集成』完結篇。
諧謔精神を散りばめた70年代の写実主義的幻想絵画の時代に続く80〜90年代のべクシンスキは、かつての抽象表現主義への回帰を思わせるシリアスな生体廃墟の連作に移行する。また90年代後半はコンピュータ・フォトモンタージュやCGの可能性を探求した。
しかしながら片時も絵筆を離すことなく、2000年前後そして最晩年の2005年にかけ、振幅を繰り返した抽象と具象,表現と形式という枠組みを超克した自身の画業の集大成ともいえる傑作群を次々産み出した。
それらは生涯にわたる強迫観念であった「死の恐怖」が「死との共存」という受容によって昇華されたようなモノトーン基調の静謐な無人風景群であった。漆黒の闇を貫き自ら発光する荘厳な大伽藍、壁面に稲妻が奔り薄靄煙る地平に冷え冷えと聳える半壊の構築物。
天路への道行きを断たれ崩壊し墜落していく不気味な巨大飛翔体等。本書には、画家が死の直前まで追い続けた審美的幻想世界の精髄が収められている。
★ベクシンスキの音楽論を補遺として増ページ和英訳を収録!!!★
★「3回観たら死ぬ」の絵も収録されています★
★【ベクシンスキ作品集成 I ~ III 内容構成】
第一巻:芸術家としてのスタートを切った50年代の写真作品と70年代、80年代の作家の代表的な絵画作品
第二巻:80年代~90年代および晩年の絵画作品、60年代の彫刻レリーフ作品
第三巻:60年代~70年代に精力的に描かれたドローイング作品(モノタイプ、ヘリオタイプ作品を含む)
見開きやディテール拡大図を交え、片ページの場合でもより大きく図版をレイアウト。
ベクシンスキの絵画作品を俯瞰した『ベクシンスキー1929-2005』との図版重複は避け、いずれも新紹介の作品で構成。
三巻を通してベクシンスキの静謐な廃墟美学が響き渡る美しい装丁。
《新装版》
『ベクシンスキ作品集成 II/絵画・彫刻・レリーフ』【並製版】
仕様:A4判/並製/124ページ
収録図版:カラー図版55点以上
エッセイ:谷川渥、藤田博史
刊行:2017年8月
発行:エディシオン・トレヴィル
発売:河出書房新社